11月4日 (木)  ありがたいご門徒

今日は岐阜の街中のお取越に回りました。
その中の一軒、大正生まれの奥さんが一人で暮らしておられるお宅におじゃましました。
お勤めの前にいろいろ話をするうちに
「ご院さん、来年の報恩講のお取り持ちはどこですか?」と訪ねられました。
「来年は最初に戻るので、本巣市北部の外山の方々ですね」
「やっぱりそうですか、そろそろそんな時期かなと思っていました」
来年47回忌を迎えるご主人の出身が外山だと言うことで、7年前の報恩講のとき外山の方々にまじってお取り持ちとして働いておられた姿を思い出しました。
「今のところ元気なので、来年の報恩講はお取り持ちに行かせてもらいます。ええわねぇ!」
と嬉しそうな顔でいわれたとき、私も思わず頬がゆるみながらも目頭が熱くなりました。

近年、取り持ちがかなわぬから、報恩講も土日の2日間だけになった、などという話を耳にしたこともあります。
そんな時代にあって、80代半ばになろうとしている方が、地区外で要請も依頼もしていないのに、自ら進んで報恩講のお取り持ちに行かせてもらいたいと頼まれる、しかも1時間に1本も無いバスを乗り継いで来ると言われる、こういう方々に支えられているのだなぁ、つくづく思い知らされつつ、すがすがしくお正信偈を二人で唱和しました。