5月20日 (金)  涅槃図が帰ってきました

修復のために表具屋さんへ行っていた釈迦涅槃図が3ヶ月ぶりに戻ってきました。
さっそく出来映えを見るために、玄関先で広げました。
表装も一回り大きくしてもらい立派な涅槃図となりました。

表具屋さん曰く、
相当長期間手入れがしていないようだったが、絵の具の剥落や虫食いが無く150年前の物にしては非常によい状態だった。
絹地も絵の具もとても良い物が使ってあり、正尊寺できちんと管理されれば、100年やそこらはこの状態が充分保て、その頃になると一段と価値が上がると思いますよ。
ご院さんホントに良い物を手に入れなさったね。
と、広げた涅槃図の表具の行程を話しながら褒めてくれました。

べつに、骨董的価値が上がることに対して興味はありませんが、毎年2月15日の涅槃会にこの軸をかけ100年間一体どれだけのご門徒が参ってくれることだろ。
数万人の人々の心にお釈迦さまの死がつまらぬ滅亡でなく、大涅槃として大きな意味を持ち、その時々を生きる方々の人生の支えとなる教えの発信となってくれる事を思うと一層うれしく感じたことです。



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