10月27日 (金)  受け継がれるもの

毎日必死でお取越を回っている。
今日も走行170q、名古屋方面のご門徒のお取越、移動の時間を気にしながら、くたくたになる。

遠隔地でお取越を心待ちにしておられるのは、ほとんど旧美山町の山間部北山村出身の方々だ。ここの地域出身のご門徒は、私が参ったそのついでのように今年度の年忌法事を勤められる。
今日も名古屋市内のお宅に伺ったら、兄弟や親戚が集まってきていた、お勤めが終わり奥さんの手料理で一緒に昼食会といった感じだが、豆ご飯にけんちん汁、コンニャクの白あえなど、かつての山村のお取越のお斎が再現される。

「今日は豆を煎りすぎて、失敗した」と弁明の談ではじまったが、昔の山での生活話に花が咲いた。
大都会名古屋市内で豆ご飯をいただきながら、半世紀前の自給自足の話から、子供心に1年の楽しみはお取越とその時の説教だったと聞かされる、不思議な感じだ。
だが、なんとも香ばしい塩味のご飯と共に、親鸞聖人の教えが、一緒にいる都会育ちの若い孫嫁さんにも、きっと受け継がれていくのだろうなと感じると嬉しくなる。

こんな光景に出会えるから、お取越は止められない。

写真は「老院さんに持ってたげてと」お土産にいただいた豆ご飯。

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