2月3日 (金)  法名軸

銅板で作られた立派な箱が届けられた。
その中に桐箱が納まり、そこに法名軸が入っている。
これはこの日曜日に行われる、谷汲下長瀬の正尊寺門徒追弔法要に掛けられるため、今年度亡くなられた方の法名を追記するように届けられた。

この追弔会は20戸のご門徒の家が順番に宿となり毎年お勤めされている。
かつてはあちこちの村や名字親戚で、このような法要が勤められ、門徒の家でご法座が行われていたが近年途絶えがちになっている。

それぞれの集落を部落と呼んでいた時代から、町内会という名前にかわり、自治会と呼ばれるようになってからは激減したように思える。
時代の推移で生活様式が変わり、村落共同体という意識が希薄になると共に、共々ご縁に合うという仏縁まで希薄になったようで淋しいことである。
そうこう思いながら、法名軸に向かい筆をとり、まだまだこうして次の時代へ引き継ぐために、立派な箱を拵え大事にされる村がある、まだまだ捨てたものでない。
こういう土徳が残っている今、漫然と時を過ごし大切なみ教えを伝え損なってはならない。と、節分の今日もまた考えさせられた。

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