11月16日 (金)  葬儀式場

今日は瑞穂市の花穗苑(かすいえん)という斎場で葬儀があった。
この斎場は旧本巣郡内では唯一の葬儀会場である。葬儀場・僧侶控室・親族休憩室・お斎部屋・初7日式場と2階建ての非常に段取りよく作られた会館である。
それゆえ、お通夜・葬儀はスムーズに進行されるようになっているが、坊さんとしてはちょっと寂しい気もする。
とくに今日はそんなことをつくづく感じた。

今日お弔いしたご主人、亡くなるほん2日前(12日雑記の蓆旗を撮影する直前のお宅)にお取越にお参りし、一緒にお正信偈をお勤めした。

その時の話では、会社を退職し趣味の魚釣りが高じて、根尾川漁協の監視員を頼まれ、つい先日まで毎日鮎漁の見回りをしていた。やっと、一段落したのでゆっくり温泉でも行こうかなと話しておられた。
そんなご主人に対し、時間ができたならぜひ正尊寺にもお参りに来て下さいなと、来年の行事計画を見せ法座の説明と勧誘に精を出した。
ご主人も、「そうやなぁ〜、そろそろお参りもしなあかんなぁ〜」という言葉を聞いて、念押ししてそのお宅を後にしたばかりだった。

このご主人の急逝の連絡が入ったのは一昨日本山での会議中、自宅での枕経は院代さんに頼み、私は昨夜のお通夜から関わったが、段取りよくスマートな会館では、奥さんと落ち着いて話をする機会が見いだせず何とも虚しかった。

お取越の時、魚釣りの話ばかりでなく、もっとご法義の話をしなければいけなかったと、老少不定・一期一会、つくづく反省させられた。
そして、きちっと時間割で進行していく。こういう会館では一層そうしたご法義の話を膝つき合わせながら話すことが難しいことに気が付かされた。

-------------------------------------------------------------
コメント 〈 http://9108.teacup.com/shosonji/bbs 〉
-------------------------------------------------------------

20071116-1.jpg