2月20日 (日)  在家法座の火が消える

日曜学校をしていると、風呂敷に包んだ長い箱らしき物を抱えたご門徒4人が山門をくぐっておいでた。

みな沈痛な面持ちで、来訪の用件は先日電話連絡もあり解っていた。
この地に最後まで続いていた在家聞法会「和敬会」の主催家族物故者法名軸を預けに来られたのだ。
大正時代から続く在家聞法会、かつては四つ八(八畳間四部屋)と土間に臼で足を作り架け出しも作り溢れんばかりのお同行が聴聞に集まり、2日ずつ年2回、関西や北陸からご講師を招き開座していたそうだ。

戦後には立派な法名軸を作り、戦病者や先祖の追弔会として法座を継続してきたが、高度成長期から段々と聴衆は減り、主催14戸も家庭環境の変化で核家族化し、持ち回りの会所が出来なくなり、今年を以て解散することになったのである。

かつてはこうした在家法座やお講が一杯あり、冬の農閑期にはあちこちで在家法座が立って、それが真宗のご法義を伝える原動力になっていた。

それを思うと年間5回の真宗講座だけでは、とてもその穴は埋められないと、伝統の掛け軸を写真に撮りながらつくづく思いつつ、美濃四十八座の会所寺院のお力にすがるような気持ちになった。


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