12月26日 (水) まさか・・・・
今日も葬儀があり、早めにご法事をお勤めした。 午前11時過ぎお参りを終え車に乗り込み、携帯を見ると何通ものメールを受信していた。 その幾つかが、「東海の教蓮寺さんの本堂が火事」という物だった。
教蓮寺住職の小野正信さんは、伝道院同期で30年近い付き合い。春のお彼岸には隔年でご講師に来てもらっている。本山では少年連盟の役員を長々務めいつも同席している。
まさか・・・・・
本山で会議中であろうM月さんへ電話を掛けると、 「昨夜9時教蓮寺本堂から出火、全焼との情報が本山へ入ってきた・・・」それで、近くの私に情報がないかとの事であった。
「お葬式を済ませたらその足で、三河まで走る」と伝え、電話を切った。
午後4時すぎ初七日を終え、三河吉良町へ向かい走った。 岡崎ICを降りた頃は日も暮れ、カーナビを頼りながら教連寺さんのお寺までたどり着いた。 三門を入ると黒ずんだ大屋根の骨格が投光器に照らし出されていた。 江戸時代に造られた寄せ棟の綺麗な屋根の本堂だったのに、何てこった・・・涙がこぼれそうになった。
7年程前遊びに来たときは、本堂の裏に座敷や事務室を増設中で工事現場を見学もした。 3年前には岐阜・東海の教区合同研修ではこの本堂でお念珠作りもしたのに。 http://shosonji.sakura.ne.jp/diary.cgi?mode=popup&y=2004&m=9&d=14
消失を免れた庫裏で小野さんやご家族の怪我もなく無事を確認したときは、少し安堵したが、 「阿弥陀さんも出せンかった・・・」と、力なく語る友に掛ける言葉もなかった。
蓮教寺さんの火災の原因は、現場検証の結果、漏電だと判明したそうだ。
いろいろ火災の状況などの話をする友の顔は憔悴していたが、話の端々にきっと彼はまた踏ん張って、ご門徒と力を合わせ立派な本堂を再建するだろうという確信を感じ、少し安心して岐阜に帰った。
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12月24日 (月) 上等に・・・
ここへ来てお浄土に出発される方が続出し焦っている。 しかも、身体が変である。 風邪のせいだろうか、ちっともお腹が空かない。一日何にも食べなくてもいっこう差し支えないのが不思議である、ヒョッとすると痩せられるかも・・・・などと考えながら、走り回っている。
お参りから帰ると、土間には沢山の重箱が並んでいた。 来週の日曜学校正月花飾りの準備らしい、思わず 「ここまでたらんとあかんのか?」 と言うと 「ちぃちゃい子が沢山やったら、一からでは出来ンでしょ」 と窘められた。
しかし、青竹まで使い上等になった物だ。 竹は○○ちゃんのお爺ちゃんが切ってきてくれた。 素材もいろいろなご門徒さんが協力してもらっているらしい。 これもキッズサンガだなと思いつつ、さて何人の子どもが集まるか楽しみなことである。
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12月23日 (日) うかうかしていられない
今日は名古屋での葬儀、会場は愛昇殿というゴッツイ葬儀式場。 午前中に式は終わり初七日まで時間があるが、名古屋ではいかんともしがたい。本巣まで帰ってお取越や法事をお勤めするには時間が足らないし、式場内のお座敷で時間を調整した。 しばらくはお座敷でジッとしていたが、いつもの好奇の心が頭をもたげ、チョロチョロと愛昇殿の中を探索もしてみた。
この葬儀会社の特徴は、コンピューター管理の受付があり電話番号を入力すると、自分の記帳カードがプリントアウトされそれを香典と一緒に出すというシステム。 なかなか便利そうだが、そのうち指紋認識か音声認識にでもなるのではなかろうか・・・・葬儀も大手企業が手がけるとどんどん変わっていくだろうと思ってはみた。
会館入り口脇に置いてあったPRパンフレットの中に、この会社の創業者著作であろうか「お葬式について・・・・思うこと」という冊子が目にとまり読んでみた。 30頁ばかりに纏められた死後の世界観や葬儀の意味などが、短い文章と挿絵を交えながらわかりやすく書いてある。 古来の死穢習俗と十王経をからませたり、普段から浄土真宗の教えをちゃんと聞いていなかったら、「なるほど」と納得するよう、うまく作られている。
例えば 「あの世」と「この世には」荒れ狂う海のような大ききな川の境があ・・・・・・亡くなられた方を送り届ける船頭が僧侶。どんなことがあっても沈没しない「船」を用意するのが私(葬儀社)の使命・・・
三途の川も昔は歩いて渡ったが、最近では橋ができ車でスイスイと通行できるようになった・・・
日ごろ法話で聞く、弥陀の願船や即得往生の片鱗もこの冊子の中には感じられない。 そのうちに、「オートパイロット付きの船を用意しますので宗教や僧侶は必要ありませんよ」なんて指導しだすかも知れない。
名前や電話番号をデーターベース化し、葬儀の度に血縁や交友の情報を更新していくシステムを既に作っている。 寺壇制度に胡座をかいているお寺の鼻をあかすぐらい、いとも容易いだろう。
うかうかしていられない、浄土真宗のご法義、せめて私がお預かりしているご門徒にはちゃんと伝え続けなければ・・・ 懐かしい奥さんを送り出し、無力感と感傷の中から思った日だった
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12月21日 (金) 時の移ろい
今年もあと10日いよいよゴールも見えてきた、お取越参りにも少し余裕が出てきた。 今日は時間の空いた法務員のS月君が、来週の日曜学校花飾りの準備を手伝わされていた。折り紙でアイテムを作るのだが、なにせ数、肩こりこりになっているようだった。
いっぽう、お昼に帰ってきた私には更なる仕事が出来た。名古屋市内のご門徒の奥さんが亡くなったとの知らせ、余裕の段取りが一変した。 名古屋まで臨終勤行に行って帰るには、3時間では済まない、夕方からの段取りを組み直し、先に済ませなければならないお参りだけ勤め、名古屋へと走った。
時間帯を考え羽島ICまで如何に時短で行くか、考えながら堤防や農道を走った。 すると、また蓆旗の田んぼを横切った。
先月見たときは、不気味でおどろおどろしかったのに、蓆旗もすり切れカカシもひっくり返って、一月ばかりでお疲れの反対運動といった感じになっていた。 http://shosonji.sakura.ne.jp/diary.cgi?mode=popup&y=2007&m=11&d=12
名古屋のお宅に到着し、ご当家の関係の方からお話を聞いて落ち込んだ・・・。 ひとりで住んでおられたこの奥さん、10月末にお取越に来る予定だったが、チョッと体調がすぐれなく、準備が出来ないからお休みするとの連絡が入っていた。 毎年、豆ご飯や山菜のおかずを一杯作り、甥や姪を集めてお取越をお勤められていた。
枕経をお勤めしながら、名古屋のお取越日の時、少し回り道をして、このお宅の奥さんに声をかけられなかったことを悔やんだ。 ほんの少し時間の余裕があったなら・・・・
今日はくたびれた蓆旗のように、身心とも疲れ果ててしまった。
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12月19日 (水) 暮れの上山
今日は少年連盟の理事会が開催された。 昨夜は理事・事務局と共に、今年一年の慰労を兼ねての忘年会もあった。 相変わらずこの時期お取越で目一杯、秋沢地区のお取越を済ませ、忘年会会場へもギリギリ滑り込んだ。 鍋をつつきながら未来の少年教化の話におおいに盛り上がり良い時間が過ごせた。
そして今日は、来月の評議委員会に向けての事業計画や予算案の策定、協議事項はてんこ盛り、お取越のお勤め三昧の頭ではパニック状態だった。 けれど、今年度いっぱいの任期、次年度からは新たな方々が運営していくだけに、なるだけシンプルに次の執行部がやりやすいようにと、皆で知恵を絞った。
ただ、私は午後6時からお通夜が待っている事を皆さん承知、会議は超スピードアップで協議事項が片づいていった。タイムリミットの午後4時8分会議閉会前だったが、皆さんに挨拶だけして会議室を後にした。 階段を駆け下り駐車場まで走り、車に飛び乗り帰路に着いた。
今晩のお通夜は穂積の花穗苑、京都に来てからご門徒の臨終の知らせを受けたので、お参りの準備はしていない、家まで帰ってお衣に着替えていては時間のロス。 よって、事前に会場へお衣を届けてもらって、目一杯会議場にいた。
年末なのか高速道路は微妙に混んでいる、なかなか思い通りに走れない、トラック団子の後尾に付くたびに、時計を見ながら焦りまくった。 それに、今回の上山にあわせスタッドレスタイヤに履き替えている、160キロ以上で走ってはいけないと聞いているだけに、よけい辛かった。
葬儀会場着いたのは5分前、クラークケントよろしく一瞬で着替え平静を装いお通夜のお勤めをさせてもらったが、危ないところだった。 今年になって、何度こんな綱渡りをしたことだろうか・・・・それもあと4ヶ月ばかりの年季明けまでだ。 ご門徒に迷惑をかけるのもあとしばらく、と自分に言い聞かせた、暮れの上山であった。
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12月14日 (金) サービス向上の郵政民営化って?
昨日封書詰めが完成した遠隔地門徒への配り物、いつものように坊守が郵便局へ集配に来てもらおうと電話をしていた。 まず始めにいつもの電話番号へ掛けると、 「この電話番号は会社が違うで、しばらくお待ち下さいと言っとる」 田舎の小さな特定郵便局、職員は全員顔なじみだ、30坪ほどの建物なのに電話を回すのに結構時間がかかっているようだ。 しばらくすると、坊守が 「いつも、そっちから取りに来て、あとから送料を教えてもらい払いにいっとたがね・・・。持って行って支払いまでその場におらなアカンのかね?」 と押し問答をしている。 つまり、民営化になったので今までと同じようなサービスが出来ないようになったらしい。 年賀状のセールスには今まで以上に力はいっているのに・・・・変な話だ。
300通近い定形外や重量オーバー混在の郵便、別納郵便扱いで投函するには局で長時間待たされることになる、まったく今までの融通はきかないようだ。
それならと、クロネコヤマトに電話してみた。一度は近くの集配所にいって、ややこしそうな手続きがあるらしいが、怒った坊守早速行ってきたらしい。私はお取越参りでそれからの事は事後報告だったが。
坊守談・・・・ クロネコの窓口も手続き結構何やかんや難しかった。ところがお昼前いつものクロネコ配達のお兄ちゃんが来たので、尋ねてみると「私に任せてください、いつでも取りに来ますから・・・」 いたって気持ちのいい返事がもらえたとのこと。 しかも、例年郵便局から出すよりも4割くらい安く済んだ。
メール便の方が値打ちだと言うことは承知していたが、長年のフレンドリーな付き合いと地域にとって大切な郵便局だから浮気をせずにいたが、今回の民営化でそんな関係も維持で出来なくなったような、小泉改革の影を見た日だった。
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12月13日 (木) 峠に差しかかる
今年のお取越も残すところ2週間ほどになった。現状確認のために付けている星取り表、ほぼ例年のペースで進んでいる。 今日は明音寺という最大戸数のある地区、昼から雨も上がり快調に回った。たいてい1年おきに私がお参りするパターン、天気の話になると 「前ご院さんに参ってまった時は大雪になったなも」 と一昨年の大雪の話題が出る。 http://shosonji.sakura.ne.jp/diary.cgi?mode=popup&y=2005&m=12&d=13
それに比べ今年は平穏無事に終了した。
夕方全員が帰還したところで、郵送で門徒さんに配る寺報や年忌表などの封入作業。300通ばかりあり結構時間がかかり午後8時を回ってしまった。 ご苦労さんついでに、夕食を兼ね温泉へ行くことにした。池田温泉まで行きたかったが、チョッと時間がかかりすぎ、食事をしていては閉館してしまう。 しかたなく、真正の「ぬくいの湯」で堪忍してもらった。
ともあれ、年末の配り物の段取りも終了し、お取越もあと200戸、何とかクリアーできる目途がついた、峠に差しかかったような気分でゆっくり風呂に漬かった・・・・
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